【書評】桐生稔『雑談の一流、二流、三流』 デキるアイツは雑談上手。上司との会話で損をするな

社会人の会話の中で「雑談」にフォーカスした一冊、桐生稔著『雑談の一流、二流、三流』を読みました。

「雑談?自社の商品をアピールする会話術でも、接待で役に立つゴマすり用語集でもなく?」と多くの方が思われるんじゃないでしょうか。

しかし著者は、「雑談こそが営業の鉄則だ」と言います。

それはなぜか?

人の心は「どんなことを伝えられたか」ではなく「どんな関係性の人に伝えられたか」で動きます。

Aー あまり仲の良くない人に、丁寧に大きなお願いをされる。

Bー 大好きな信頼している人に「悪いけど、頼むわ」と軽くお願いされる。

YESと返事するのは、Bですよね。

「まぁ、あの人の頼みだし。いっちょやるか!」と、心が動くと思います。

その親密な人間関係を築き上げるのが、「雑談」であると著者は言います。

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『雑談の一流、二流、三流』のあらすじ・ポイント

精神論や抽象的な内容は載っていません。

「話題がないときに三流は〇〇〇、二流は△△△、一流は×××。理由は・・・」と実用レベルにまで落とし込んだ内容になっています。きちんと理由も説明されていて応用も可能です。

あいさつの一流

三流は挨拶だけで終了し、二流は、挨拶にひと言つけ加え、一流はどうする?
(桐生稔 『雑談の一流、二流、三流 』アスカビジネス 2020年 より引用)

三流は「おはようございます」のみ。完璧ではありませんが、不可でもありません。

二流は「おはようございます。今日は暑いですね」。自分から「今日は暑いですね」と話題を提供します。非常に重要なことですが、これではまだ不十分です。

一流「おはようございます。今日は暑いですね。そういえば、明日から海開きだってニュースやってましたね」

これが一流です。話題を2つ提供し、どんな人でも話に入れる、盛り上がれるようにする。

他にも、「三流は話しかけられるのを待ち、二流は先に話し始める。一流は質問して相手に話をさせる」

などの実用例がたくさん載っています。

雑談のイロハが全て紹介されている

 

チャプター1の「雑談のはじめ方」では、「最初の一言」「ファーストコンタクト」「出会いがしらの挨拶」「話題がないとき」「雑談前の準備」「名前の覚え方」が紹介されています。すごい量です。

チャプター2以降では、「話の広げ方」「聞き方とリアクション」「雑談の盛り上げ方」「相手の懐に入る方法」「好印象の残し方」「雑談がうまい人の心構え」と、雑談について1から10まで紹介されています。

感想・まとめ

確かに、会社でもプライベートでも、会話ってほとんど雑談ですよね。

「○○くん、今期の売り上げを説明してくれ」「はい」

こういった堅い会話や会議の方が、圧倒的に少ないんですよ。

なので、雑談を制するものは人間関係を制すると言っても過言ではないかと思います。

皆さんも、会話に自信がない方も、ある方も、とりあえず読んでみてください。絶対に勉強になること間違いなし!お勧めします。

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著者・本の詳細

著者:桐生 稔

ページ数:220ページ

発売日:2020/3/5

出版社:アスカビジネス

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